円空仏十二神将像

• 所在地 村久野町
• 所有者等 音楽寺
• 種類 彫刻
• 指定年月日 昭和43年12月2日

十二神将は、薬師経を信奉する者を守る十二の夜叉神で、薬師如来の従者であるとされ、またその化身であるといわれます。十二神将に十二支を配することが行われ、十二神将の頭上に十二支獣をいただいた形式のものもあり、また各々が十二支獣に乗った形式のものもあります。そして十二神将は、昼夜十二時、四季十二ヶ月にわたり、不断に衆生を守ると信じられています。日本では、薬師如来の信仰が早くから行われ、それに伴って十二神将も作られました。
この十二神将は、十二体のうち戌伐折羅大将を欠いています（安城市）。高いものは、66センチ、低いものは46センチあります。それぞれの頭上に、小さく十二支の形が彫られています。各像とも彫りの深い表情は、光線の動きによって千変万化、頭髪は逆立ち、目は怒り、手を頭上に上げ、武器を手にして勇躍爽快、それぞれ個性的表現がなまなましいものです。背面に種子、十二支、像名を陰刻しています。十二支の文字は名古屋市鉈薬師、丹羽郡扶桑町正覚寺の各十二神将のと同じ筆態です。それぞれの名称、字体、大きさは次のとおりです。
子毘羯羅大将　高さ47センチ
丑招杜羅大将　高さ66センチ
寅真達羅大将　高さ48センチ
卯摩虎羅大将　高さ46.5センチ
辰波夷羅大将　高さ58センチ
巳因陀羅大将　高さ47センチ
午珊底羅大将　高さ46センチ
未安に羅大将　高さ49センチ
申安底羅大将　高さ47.5センチ
酉迷企羅大将　高さ52.5センチ
亥宮毘羅大将　高さ48.5センチ