武功夜話 10.墨俣一夜城

ページID 1004076  更新日 令和2年1月17日

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写真:墨俣築城時に使用したソリの両輪


 墨俣攻めで砦を一夜にして造り、出世の糸口を得たのも木曽川の水運の利に恵まれた江南の地とこの地方に住む川並衆の協力があったからこそです。
 数多い戦国史に「墨俣一夜城」の記述がなく謎とされていましたが、その後、前野町の吉田家から文書が発見され「永禄墨俣記」をはじめとする史料に詳細な 記録があり、その謎は解きほぐされつつあります。
 この記録によれば、墨俣築城には蜂須賀小六の存在が大きく寄与しています。小六は木曽川一帯の川並衆を治める頭領であり、宮後(母の在所)に住んで、この付近の前野将右衛門とは義兄弟の関係にあり、この地方の豪族やその協力者をまとめていました。
 藤吉郎と小六は生駒屋敷以来、お互い人生観に共通する面を肌で感じ、深いきずなで結ばれ、藤吉郎は小六に力を借りることになります。この大作戦は緻密な計画をもってしなければ達成できるものではなく、小六・秀吉ともに配下にすばらしい才能の持ち主が数多くいたことを見逃すことはできません。

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